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◆他人にキャッシングカードを使われてしまった場合の法律相談◆
同居の配偶者が勝手に私のクレジットカードを使って買い物をした場合、その買い物の代金について私に支払の義務はあるのですか?
 
結 論
通常、支払の義務は「ある」といってよいでしょう。
というのは、一般的に配偶者にはお互いに日常の家事についての代理権があるものとされていますし、また、多くの場合クレジットカードの管理が完全でなかったという点であなたに非がないといえないからです。
クレジットカードはあなた自身の信用ですから、同居の配偶者といえど勝手に使われるということのないよう管理には十分気をつけてください。
 
<説明>
・夫婦の相互代理権
民法には、「日常の家事に関しての法律行為」については、夫婦のいずれか一方が単独で行ったことであっても、他方もその責任を負うという規定があります(民法761条)。この規定は、一般的に、「日常の家事に関しての法律行為」については夫婦が相互に代理権を持っているというように解されています。よって、問題の買い物の内容が「日常の家事に関しての法律行為」といえる場合、あなたに支払の義務があることになります。
・「日常の家事に関して」
「日常の家事に関しての法律行為」とは、夫婦が共同生活を営むうえにおいて通常必要な法律行為を指すものとされており、その範囲は、夫婦の社会的地位、職業、資産、収入、地域社会の慣習等といった内部事情に加えて、客観的に、その法律行為の種類、性質等をも充分に考慮して判断されるべきものとされています(判例)。例えば、夫が一流企業勤務のサラリーマンで年収600万円、妻はパートで年収100万円、貯金が500万円という夫婦で、妻が勝手に夫のクレジットカードを使って、かねてから必要だと感じていた5万円の電子レンジを電気店で購入したという場合、その買い物は「日常の家事に関しての法律行為」というべきですが、夫が親族の経営する喫茶店の従業員で年収300万円、妻は看護師で年収400万円、貯金が20万円という夫婦で、夫が勝手に妻のクレジットカードを使って自分の趣味のダイビングの機材一式を50万円で購入したという場合、その買い物は「日常の家事に関しての法律行為」とはいえないでしょう。
・「日常の家事に関して」
「日常の家事に関しての法律行為」とは、夫婦が共同生活を営むうえにおいて通常必要な法律行為を指すものとされており、その範囲は、夫婦の社会的地位、職業、資産、収入、地域社会の慣習等といった内部事情に加えて、客観的に、その法律行為の種類、性質等をも充分に考慮して判断されるべきものとされています(判例)。例えば、夫が一流企業勤務のサラリーマンで年収600万円、妻はパートで年収100万円、貯金が500万円という夫婦で、妻が勝手に夫のクレジットカードを使って、かねてから必要だと感じていた5万円の電子レンジを電気店で購入したという場合、その買い物は「日常の家事に関しての法律行為」というべきですが、夫が親族の経営する喫茶店の従業員で年収300万円、妻は看護師で年収400万円、貯金が20万円という夫婦で、夫が勝手に妻のクレジットカードを使って自分の趣味のダイビングの機材一式を50万円で購入したという場合、その買い物は「日常の家事に関しての法律行為」とはいえないでしょう。
・日常の家事に関しない場合
買い物の内容が「日常の家事に関しての法律行為」といえない場合であっても、買い物をした店が「その買い物がその夫婦にとって日常家事の範囲内の法律行為である」と信じることについて正当の理由があるときは、いわゆる表見代理(代理権があるように見える場合に代理権があるのと同じように扱うもの)の規定(民法110条)が類推適用され、あなたに支払の義務が生じます。例えば、店(子供向け英語教材販売店)の立場から見て、高価な服装と持ち物を身につけた品のよい女性(妻)がやってきて、子供の教育についてひとしきり会話した後、30万円の英語教材を夫名義のクレジットカードを利用して購入したという場合、実際は妻の服装や持ち物は借り物で、家計は火の車であり、英語教材の購入が「日常の家事に関しての法律行為」といえないときであっても、店には「その買い物がその夫婦にとって日常家事の範囲内の法律行為である」と信じることについて正当の理由があるといえますので、夫に30万円の支払義務が生じます。
・特別な買い物の場合
買い物の内容が「日常の家事に関しての法律行為」といえず、買い物をした店にとって「その買い物がその夫婦にとって日常家事の範囲内の法律行為である」と信じることについて正当の理由があるとはいえない場合はどうでしょうか。 実は、この場合でも多くの場合、あなたに支払の義務が生じます。第三者があなたのカードを無断で使うということは一般的にはカードの盗難、紛失といえる事態であり、カードの利用規約に従って盗難届又は紛失届をカード会社に提出することにより使用された額に相当する損害が填補されることが多いのですが、同居の配偶者による無断利用で盗難届や紛失届を提出することは考えにくいですし、仮に盗難届や紛失届を提出しても、規約上損害填補の除外事由となっていることにより損害が填補されないことが通常です。このような除外事由の定めがされることが多いのは、やはり家族間でカードの利用を許していることが多いという社会的実態があるせいであり、またほとんどの場合カード名義人のカード管理の甘さがないとはいえないからでしょう。
まとめ
結局、余程特殊な事情がない限り、あなたに支払の義務があることになります。 クレジットカードはあなた自身の信用ですから、同居の配偶者にといえど勝手に使われるということのないよう管理には十分気をつける必要があります。
※回答及び説明は、あくまでも一般的なものであり、具体的な事例において常に当てはまるものではありません。ご意見等をお送りいただけることは幸いですが、個別のご質問、ご相談等に対する回答はいたしておりませんので、予めご了承ください。

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